新世紀エヴァンゲリオン 蒼い瞳のフィアンセS 第2部 ゼーレとの戦い 第25話補完 資格抹消 始業式の数日前、本部にて、今年になって初めてのシンクロテストを行った。 当初は、ここまで来るのに、後3カ月以上かかるはずだったのだが、 主にアスカの活躍によって、大幅に期間が短縮されていたのだ。 このテストには、3人のチルドレンが参加していた。 それに加えて、ゲンドウ、冬月、リツコ、ミサト、加持、ヒカリといった面々が立ち会っていた。 加持とヒカリは、アスカのことを考えて、特別に許可されていた。 「アスカ、あまり気負わないようにね。」 シンジは、何を言っていいのか迷ったが、とにかく声をかけた。 「シンジったら、心配しなくてもいいわよ。 当分は、ろくな成績を出せないのは分かっているから。」 そう言って、アスカは笑って応えた。 「それじゃあ、テストを始めるわね。」 マヤの言葉を合図に、テストが始まった。 テストの結果は、事前に予想された範囲だった。 シンジが80%、トウジが40%、アスカは何と9%だった。 シンジとトウジは、エヴァの起動に問題無かったが、アスカは起動指数すら下回っていた。 この結果により、アスカにはゲンドウから命令が下された。 「セカンドチルドレンの資格は抹消する。」 「父さん!そんな、酷いよ!」 シンジは叫んだが、アスカがそれを押し止めた。 「シンジ、止めて。アタシが望んだことなの。だから、止めてちょうだい。」 「でも!」 「アタシのことが好きなら、それ以上言わないで。お願い。」 そこまで言われると、さすがにシンジは何も言えない。 「分かったよ…。」 シンジは力無く呟いた。 「その代わり、アタシのことを守ってね。お願い。」 今度は、守秘回線を使って、シンジにしか聞こえないように言ってきた。 「もちろんだよ、アスカ。」 シンジの顔は、少しだけ明るくなったが、アスカの顔は複雑だった。 次話に続く ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― あとがき written by red-x